昨年、塾を活用せずに中学入試にチャレンジした家族とWeb上で出会いました。おそらく娘さんとお父さん、お母さんの3人家族だったのではないでしょうか。足を運んだ10以上の学校を、経営陣の経歴や教育空間、生徒の様子、先生方のコミュニケーションスタイル、教育理念、教育内容などの視点で調べ比較するという努力をされていたようです。時々私の見方とズレているところがあったらしく、それについてどうなのかという質問が送られてきました。振り返ると、心地よい意見交換ができたと思います。学校の説明会に家族全員で行き、その学校について議論をしながら帰ってくるという家族。家庭でのコミュニケーションが少なくなってきている昨今にあって、たいへん羨ましいあり方だと思います。
ある時、こんなe-mailが送られてきました。「ある学校に塾に通わずに受験しても大丈夫でしょうかと親の不安を打ち明けたところ、塾に行かないで受験してもうちには合格できないと言われてしまいました。やはり塾に行ったほうがよいのでしょうか」という内容だったと思います。私は「もし本当にそんなことを言う先生がいる学校があったとしたら、そんな学校を選ばなければよいのではないでしょうか。塾に行かないことが、かえって、ご家族が一丸となって、娘さんが通いたいと思う学校に向けてがんばれるというのであれば、それはとてもすばらしいことだと思います。」と返信したと思います。
それから、何度かe-mailでやり取りをしました。学校の説明会、行事、発信媒体、ホームページなど実によく調べていましたね。そして、いくつか受験する学校の入試問題についても、特にお父さんがよく分析をしていたようで、作戦を立てて臨んだようです。12月も終わろうとしているころ「偏差値的には足りませんが、万が一の時には公立学校に行くと娘は決めました。最後まで娘とがんばります。」という決意のメールが届きました。「もしよかったら、受験校を教えてください。偏差値は目安に過ぎないので、この際無視して、その学校の試験のどのポイントを攻めるか作戦をたてましょう。」と返信しました。すでにお父さんが作戦を立てていたので、おせっかいなメッセージでしたが。とにかく、ご家族一丸となって臨んだ受験は大成功を収めることになったのです。
このように塾に通わずに中学入試で成功するケースは結構あります。しかし、それには毎日のように襲ってくる不安と闘う、家族の強い絆=チームプレイの形成と強固な意志が必要です。そう簡単にはいかないでしょう。特にお父さんがイニシアチブをとらなければならないのですが、実際問題なかなか難しいと思います。母親と子どもだけで塾に通わず中学入試をするのはとてもたいへんな事業です。
しかし、もしこの事業を企てようとするのなら、家族が一丸となれる幸せな事業でもあるので、大いにエールを送りたいと思います。塾に行かずに家族で立ち臨むか、やはり塾に通わせるか、迷っている方に、いくつか情報を提供したいと思います。この情報について、考えを巡らしてから決断しても遅くないでしょう。
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