生徒の発案による制服
近代的なビルが建ち並ぶ日比谷通りに面している学校は、校舎に一歩入ると雑踏ひとつ聞こえず、さしずめ都会の中のオアシス
といった趣でした。まずそこには数種類の制服が展示してありました。説明によると制服には中高それぞれ2種類ずつ、紺を基調
とした伝統ある標準服と軽快なチェックのスカートがあります。チェックのスカートは、生徒自らアンケートを取り、業者と交渉
して作り上げたものだそうです。コートについてもシングルコート、ダッフルコート、ピーコートの三種類があり、このうちどれ
を選んでも良いそうです。生徒達の自主性・意欲に驚くと共に、先生方のそれを見守る態度・勇気に感心しました。「他の学校と
は何かが違う、何かを求めて先生・生徒がひとつになっている」という期待に胸が膨らんできました。
とても気さくな校長先生
講堂に入ると、資料と共にお茶が手渡され、「朝早くからご苦労様です」というねぎらいの気持ちが何とも有難かったです。
席の配置についてもどの場所からでも先生方のお顔やスライドが見やすいように工夫されて、このように細部にいたる心配りは、
将来妻になり母になる娘の親としては、とても大事なことだと思いました。
實吉校長先生は、とても気さくな感じで、「生徒の身近にいる校長でありたい」「生徒全員の顔・名前を覚えたい」とおっしゃって
います。その眼差しは、孫を見守るおじいちゃまの様でした。学校案内には生徒との談笑の様子が載っていますが、これはまさしく
普段の校長先生のお姿であり、先生の目指すものなのだということがわかりました。
学校と家庭が手をとりあって
校長先生のお話は、とてもわかり易いものでした。難しい言葉ではなく、親である私たちに学園の考え方をきちんと示し、理解を
求め、手をとりあって子供の成長を見守ろうという熱意が感じられました。‘人のなかなる人となれ‘という教育理念を掲げ、一人
一人の子供達が周囲と交わり、互いに成長していって欲しい、そのために「生徒が主人公である学校」「生徒の夢が育つ学校」
「預けて安心な学校」を目指しているそうです。
生徒が主人公というのは、いろいろな場面で発表の機会を設け、子供たち一人一人がその場その場で主役になって欲しいということ
です。勉強だけではなく、ありとあらゆる場面で、自分の考えた事を自分の言葉で人に伝えるということは、これからの時代を生きて
いくわが子達にとって、とても大切なことです。
夢が育つ学校というのは、本人の抱いた目標がかなうように、色々な方法を使ってサポートしてくれるということです。勉強に関し
ては、少々遅れ気味の生徒に対しては補習を、意欲的にもっと深く追求したいという生徒に対しては補講を設け、基礎学力の充実を図
っています。また、勉強に限らずつまずいたり悩んだりした時は、職員室前のラウンジに行けば、いつでも先生が優しく迎え相談にの
ってくれるそうです。
預けて安心な学校というのは、教育は、学校だけでできるのではなく、家庭との連携があってはじめて潤沢に回るものだということです。母親のサークル活動が充実しているのはそのひとつなのでしょう。母と娘が同じ話題を共有できるのはとても素敵なことです。
一人ひとりが主人公
教頭先生の説明によって、スライドが上映されました。一枚一枚スライドを見る、いとおしい者を見守る視線に「ああ、この学校
は生徒一人一人の事を本当に大切に扱ってくださるのだなあ」という思いをさらに強くしました。
東京女子学園の英語教育は、カードを使ったり、ゲームで楽しんだりと工夫が凝らされているようです。実際に中学生が授業の様子
をニ、三披露してくれましたが、みんな楽しみながら英語を使い、しかもどの子も恥ずかしがらず堂々としているのに驚きました。こ
れは普段から人前で発表することに慣れているからではないでしょうか。まさしく生徒一人一人が主人公ということが実感できる場面
でした。
子供たちはどの子も生き生きとしていました。この学校で優しく見守られながら6年間を大切に育てられるということは、大変幸せ
なことであり、かけがいのない財産になるはずだと思いました。
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