JR王子駅から徒歩7分、緑豊かな飛鳥山公園を過ぎた住宅街の中に学校があります。学校横を都電が走り、町並みはほのぼのとした雰囲気がします。
白を基調ときた校舎は新しく、曲線を生かしたデザインが現代的です。「桜丘は学校全体がミュージアム」というように、世界中の歴史遺産の
レプリカが校内の随所に展示され目を楽しませてくれます。
校門付近では、案内役の生徒達が可愛らしい笑顔で出迎えてくれました。キャンパスナビゲーターの生徒達は、受付や学校案内の他に
体験授業の補助や説明会での司会も行なっており、身だしなみはもちろん学校での躾の良さがうかがえました。生徒に任せることが出来る
ということから、先生と生徒との信頼関係の厚さがよく伝わってきます。先生方も、比較的若くはつらつとして朗らかな表情をなさっていて、
生徒との距離がとても近く、生徒一人一人やクラスを学校全体で見守っていこうとするアットホームな校風を感じました。
英語が普通の環境をつくる 
まず、国語科の先生から教育方針などについての説明がありました。「自立した個人」の育成を目指し、経験重視のプログラムを積極的に
採り入れているとのこと。また教員間での授業観察や見学を制度化しているそうで、質の高い教育を提供しようと努力しているのがよくわかり
ます。
英語教育や情報教育には特に力を入れており、大学入試のための英語力やコンピューターの操作は勿論、それを使ってのコミュニケーション
能力の育成を目標にしているそうです。ネイティブの先生6人は、授業以外にもアフターレッスンや副担任として生徒と接する機会が多く、
「英語が普通の環境」を作っています。中学3年では異文化体験学習を目的とした7泊8日のオーストラリア修学旅行、3週間の短期留学、
NESによるサマーキャンプなどを実施しています。特に興味深いのは、CALL(コンピューターを用いた英語学習)による個別学習です。
週1の授業時間だけでなく休み時間や放課後にも活用することができ、進んで学習する姿が見られるそうです。高校生がボランティアで
中1・2年生の学習をみてあげるピアチューターという試みも面白いです。テキストだけではなく総合的な英語力の習得が期待できる環境だと
感じました。
300台のコンピューターを自由に使える環境
情報教育の環境も充実しており、校内に300台ものコンピューターが設置されているのには驚かされます。SMART Lab(インターネットを
活用し教科の壁を超えて学ぶ、総合的な学習をする部屋)、MRC(図書館)、URC(進学に関する総合情報センター)、CALLの他に各教室や廊下
とあらゆる所に設置され、生徒たちはどこでも自由に使えるようになっています。桜丘では、この環境と独自の情報教育メニューを活用し、
「調べる・まとめる・表現する」ことに力点を置いているそうです。情報科の授業は1年次のみで、その他の教科やHRでネットワークを活用し
た調べ学習、作品まとめ、発表会が行なわれているそうです。実践力とプレゼンテーション力の向上に期待が持てそうです。ゲーム感覚で楽
しみながら情報収集の練習ができる「検索コンテスト」など特色ある取り組みもあります。
週6日制で土曜日の授業は習熟度別(英語・算数・国語)で、補習も定期的に行なわれ、塾に通わなくても大学進学の力をつけることを目標に
しています。また、2名のカウンセラーのサポートなどを通して生徒一人一人にきめ細かい指導ができていて、大変面倒見のいい学校だと感じ
ました。
自由で快適な空間の活用
説明会後の校内見学では、くつろいだり学んだりできる快適な空間の多さに驚きました。私学ならではの自由な空間でしょう。食堂と学習室
の機能を併せ持った「カフェライブラリー」は生徒にも人気で、外にはウッドデッキを利用したオープンカフェもありました。図書資料と
インターネットが自由に使用できる空間MRCでは、放課後スクリーンを使ってのビデオ上映会も行なわれるそうです。URCでは現役大学生の
チューターが常駐して進学相談にあたっています。隣には一人一人のブースに区切られた自習室もあり、大手予備校の授業もテレビ画面から
見ることができます。説明会の日(日曜日)も、数名の生徒が自習室を利用していました。
第一志望の受験生には優遇制度あり
入試では男女枠はなく80名募集。特待入試は人数制限なしの4種類があります。説明会では出題者による解説もあるので是非出席したい
ところです。本校を第一希望とする受験生には、筆記試験結果に10点加点の優遇制度もあるそうです。
校長先生から共学化についてのお話がありました。桜丘女子中学校は平成16年度から共学の桜丘中学校としてスタートします。現代において
は、性差ではなく「どのような教育環境を得たか」つまり「教育環境差」が個人の自立に影響を与えていると考え、桜丘の教育環境を広く提供
していこうと考えたそうです。進学指導だけにとらわれない「質の高い授業」で、一人一人を伸ばしていこうという姿勢に好感が持てました。
終始笑顔でお話していた校長先生ですが、最後には「どうぞお任せください」と熱く語り、自信と気迫を感じさせました。桜丘は、年々確実に
実績を上げているようですが、進学教育だけではない学びの場がここにはあると感じました。快適な環境の中、一人一人に目が届いたきめ細かい
教育がなされています。共学化に伴う今後の学校の発展に益々興味が湧いてきました。
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