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5人だけの説明会?
 待ちに待った三輪田中学校の説明会を明日に控え、私は、持ち物を確認しようと学校に電話をしました。 とても丁寧な応対の後、説明会参加者は五人と伺い,一瞬絶句してしまいました。というのも、明日は、 前回の説明会が満員だった為の追加日だったからです。果たして校長先生は五人でも説明してくださる のかという不安と、逆に五人という少人数で校長先生からじかにお話を伺えるなんて何てラッキーなの だろうという期待感で、少し興奮しました。

 

じっくりとお話を伺う
 三輪田中学校は、飯田橋と市ヶ谷のほぼ中間にあるので、行きは市ヶ谷から行きました。靖国通りから 一本入ったところに位置しているので、静かな環境が保たれていました。

 応接室で行われた説明会は、さしずめ座談会のようでした。校長先生はとても気さくな方で、ほのぼのと した雰囲気でした。また、時間に正確で、懐中時計を机に置き、お話を進められました。

 三輪田の教育理念は“高い学力の養成と人間教育の充実”であることを創立者三輪田眞佐子先生の “徳育・知育・体育・美育”のお言葉に基づき説明してくださいました。高い学力を見につけることは非 常に大切なアイテムの1つではあるが、それだけではその能力をうまく社会に生かせなかったり、また集団 の中にうまく溶け込めなかったりすることがありうるので、三輪田では知育・徳育のバランスを熟慮して 教育しているということでした。学力面については6年一貫のカリュキュラムの上に先生方が中高で分かれ ていないので、その内容・進度について柔軟に対応しています。必要に応じて分割授業・補習を行ったり、 中1と中3の2年間は読書の時間を設け年間8回もの感想文を書かせたりするなど、様々な工夫が凝らされて いると思いました。

 学力面の対輪となる徳育については、道徳の時間に力を入れています。また、生徒会活動・学校行事・ クラブ活動への積極的な参加によってバランスのとれた人間形成の基礎を培っています。また、学校と家 族が手を取り合うことをとても重要なことと考え、保護者が学校に参加する機会を数多く設けています。 “三輪田教育サロン”という、校長先生と保護者が懇談する場が年間5回も企画されているということから は校長先生の熱意と保護者の関心の高さがうかがえます。

 

校長先生と学校めぐり
 校長先生が学校内を案内してくださいました。試験休みだったため、この日はクラブ活動と浴衣作りで 来ている生徒がいるくらいでした。しかし、たまに廊下ですれ違う生徒はどの生徒も気持ちよく挨拶して くれました。とってつけた感じはなく、ごく自然に、いつも通りという感じでした。校長先生も気さくに 声をかけられていました。談話室では生徒に「寒くない?」と聞いてスチームをつけてあげたり、廊下マ ットが曲がっているとサッと直されたりしていました。そのお姿があまりに自然だったので、校長先生と いうよりむしろ優しいお父様といった感じすらしました。

 三輪田にはいわゆる“今どきの派手な中高生”は一人も見当たりませんでした。たまに、少し短めのス カートの生徒が通ると「お恥ずかしいことですが、最近少しスカートを短くしたがる生徒が出てきました。」 と顔を赤らめ話されました。そのお姿はこちらが恐縮してしまうほどでした。

 

“三輪田らしさ”はいたるところに
 三輪田らしさはいたるところに見られました。ジュースの販売機の前で止まられた先生は紙パックの捨て方 について話してくださいました。三輪田ではゴミ問題のことを考慮し、紙パックはキチンとたたんで捨てるそ うです。ゴミ箱の中を見てみると1つ残らずきちんと処理されていました。誰も見ていないから1つぐらい大丈 夫だろうなどと考えている生徒は1人もいず、皆きちんと規律を守っていました。余談ですが、販売機にはジュ ースの他、どら焼きやケーキなどもあり“さすが女子校”と思わず笑いが漏れる場面でした。

 家庭科室に行くと、高校1年生が浴衣を縫っていました。家に持ち帰るとどうしてもお母様に頼ってしまうの で、一切持ち帰らず、すべて学校で仕上げるそうです。やり残した分は試験休みなどでカバーするそうです。 そのため、目が行き届くよう家庭科は分割して行っているそうです。

                                                                  図書室に入ると、校長先生は“私が学校の中で一番好きな場所です”とおっしゃいました。図書室の窓から 見える靖国神社の木をバックに本を読むのが最もお好きな時間だそうです。午後のひととき、生徒たちに混じ って読書するなんて、なんて素敵な光景だろうと想像してしまいました。校長先生は週2回、昼休みと放課後 に校長室を開放し、生徒と自由に話せる場を設けているそうですが、本当に身近で何でも話せる校長先生という感じでした。

 

子供に考えさせて待つ姿勢
 校長先生とともに歩いていると、三輪田には何か言葉では言い表せない独特の空気が流れているような気がしました。 現代のざわざわした忙しさがなく、時計が少しゆっくり回っているようなほのぼのとした安心感がありました。

 面接のお話を聞いて全てが分かったような気がしました。校長先生は「もし面接であがってしまい言葉に詰まっても 何も心配は要りません。お子さんが答えられるまでお待ちします。それが長引くようでしたら答えやすいよう誘導し、 質問しなおします。今までそうやって皆さんお話してくださいました。」とおっしゃいました。私は「これだ!」と思 いました。日々時間に追われているとどうしても「急ぎなさい」とか「早くしなさい」とか急かす言葉ばかり子供に投 げかけてしまいますが、三輪田はここが違っていたのです。子供に考えさせて、待つ。目はかけるが手は出さない。そ して答えを自分で出させる。たいへんな忍耐力と時間のかかることですが、子供にとってはかけがえのない財産となる ことだと思いました。最後に校長先生は私達に、どのようにして三輪田学園に興味を持ったかとお聞きになりました。 皆さん在校生・卒業生に薦められてという事でした。かく言う私も二人の卒業生のお母様に、そしてもう一人ご自分が 卒業生であるお母様の三人に薦められました。卒業生、またそのご家族に愛される学校は、本当の意味での良い学校だ と思いました。





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