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2004.10.29
教育空間研究会訪問校レポートupしました。
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教育空間研究会 訪問校レポート 
訪問校レポート
研究の背景と目的
調査協力校
 特 徴 の あ る 教 育 空 間
 0月)

今回の学校訪問でみた、特徴のある教育空間を、
■見え隠れのしかけ ■回遊性のある空間構成 ■シーンづくり ■建学の精神の反映
といった視点から御紹介します。これらの視点は、子ども部屋調査の結果から導き出した、望ましい教育空間に必要な項目です。
母親の評価ポイント
特徴のある教育空間
おわりに
 
 
 ■見え隠れの仕掛け
 
家庭では受験期の子どもを勉強部屋に閉じ込めていなくて、家族のいるリビング等で勉強しているところがほとんどでした。 だから、基本的には家族がいつも一緒にすごせるオープンスペースがいいのだけれど、時によっては自分のプライベートな空間 を持てることも重要であることもわかりました。例えば家が狭くて個室がない子どもは、二段ベッドの上が自分の隠れスペースだ ったりするでしょう。
こうした観点から、先生と生徒のほどよい関係を保てる空間があるかどうかを見てみました。



fig:1 湘南白百合学園 木格子の扉

暖かみのある木製の扉。廊下から教室の様子をのぞくことができる。

fig:2 自修館中等教育学校 ホームルームの窓

教室の廊下側にガラス窓を使用しており、教室内から廊下の様子を見れ、廊下から教室内をのぞくことができる。 廊下との一体感があり、明るい空間となっている。

fig:3 桜丘中学・高等学校 ガラス張りの職員室

ガラス張りの職員室。生徒が登校時に使用する階段の前に設けられ、毎朝職員室の前を通るようになっている。

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 ■回遊性のある空間構成 
 
例えば昔の日本家屋に普通にあった縁側など、部屋と部屋、部屋と外をつなぐしかけは、 人の流れが一方通行にならず、人と人とがすれ違いあいながら、交流できる空間でもありました。
ホームルーム内や同学年の交流だけにとどまらずに、異なる学年の先輩後輩や先生がたと、自然に交流できる、 挨拶ができる、話がしやすいしかけがあるかどうか、見てみました。



fig:4 自修館中等教育学校 廊下
教室棟では全ての教室が吹抜けを囲むように配置されており回遊性のある空間となっている。また、 この廊下には、椅子やテーブルが配置され生徒の憩いの場となる。曲線を用いることで、 見え隠れの効果があり魅力的な空間となっている。

fig:5 市川学園中学・高等学校 コミュニティプラザ

生徒エントランスの先にある3層の吹抜けのコミュニティプラザ。 両側は中庭に面しているため、明るく風通しの良い空間である。教室棟と職員室やカフェテリアを 繋ぐためのものであるが、演奏会等をここで行うこともあり、2、3階は観客席となる。

fig:6 中村中学・高等学校 渡り廊下
渡り廊下で職員室と特別教室が繋がれている。通路としてだけではなく、 柱と柱のスペースを利用して椅子が設けられ、生徒のたまり場所としても機能する。
構造の都合上スロープとなっているが、これをうまく利用して、動くことで視覚の変化 を楽しむことができる空間となっている。
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 ■シーンづくり
 
受験期の子どものいる家庭では、子どもは「合格する」という明確な目標があり、 家族がそれを最大限に応援している幸せなシーンがありました。
そして合格して入学した学校は、例えば「部活をがんばる」「試験でいい点をとりたい」 「学園祭を成功させたい」など皆それぞれが様々な目標をもって生き生きと生活する場に なります。もしかすると、中学、高校は自宅よりも長い時間をすごす場所になるかもしれ ない。希望に満ちた子どもたちにとって、学校の空間はそれぞれが要求する「シーン」に 応えられる場所であるのかどうか、見てみました。



fig:7 桜丘中学・高等学校  廊下のソファと書架
校舎の至る所にソファや書棚が設けられており、生徒は好きな場所で、学習したり、友人と語り合ったりすることができる。

fig:8 桜丘中学・高等学校 カフェライブラリー

カフェテリアと図書機能が一体となった空間。教師が生徒の質問や相談に対応する際にも利用される。

fig:9 白梅学園高等学校 渡り廊下

中庭の見える渡り廊下に設けられた椅子とテーブル。その他に、電子レンジとピアノも置かれており、 様々なシーンに対応出来る気持ちの良い空間である。

fig:10 中村中学・高等学校 コリドール(図書館)

再上階7階に設けられたコリドールは、高校棟と中学棟を結ぶ渡り廊下としても機能する。 眼下には清澄庭園を望むことができ、庭園をみごとに教育空間に取り込んでいる。様々な タイプの机や椅子が設けられ、一人で集中したい時、友人と語らい集う時など様々なシーンに対応できる空間である。
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 ■建学の精神

柱のきずはおととしの・・」と歌われたように、家の記憶というのは、 何かの「もの」あるいは「何かをした場所」にあります。思春期の多感な6年間を過ごす学校で、 後々一番記憶に残る場所はそれぞれの子どもがたくさんの経験をしながら独自に記憶に留めてい くものです。けれど、受験生や親が受験校を選ぶための学校訪問で感じるのは、建学の精神が 伝統となってそこに残されているのかどうか、学校のポリシーが訪れた人の心に響いてくるのか どうか。周辺環境も含めてその学校に足を踏み入れた時の印象は、学校を選択する際の重要な ポイントになっていると思います。

fig:11 湘南白百合中学・高等学校  トイレの清掃

トイレの清掃は毎日生徒が担当している。古い校舎を大切に使用する精神が校風そのものであるように感じることができる。

fig:12 開成学園中学・高等学校  新渡戸稲造の書

図書館に新渡戸稲造の書が飾られている。歴史ある校風が醸し出される。

fig:13 白梅学園中学・高等学校  中庭

中庭は生徒の憩いの場であり、各棟を繋ぐ役割をはたしている。 生徒と教師の和やかなつながりや、ゆったりした校風をそのまま表現したような雰囲気がある。

fig:14 中村中学・高等学校  清澄庭園
7階のコリドール(図書館)からは、清澄庭園を望むことができる。 地域の風景を校舎に取り入れることで、長年この地で育まれてきたという誇りを感じることができる。 また校舎全体が風の通り抜ける構成であり、地域に対して開かれた学校でありたいという意識が表されているように感じる。

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